おにぎり先生の指導日記

オーナー将棋講師のたいしたことがない日常

謹賀新年

本年も棋友館並びに本HPをよろしくお願いいたします。

棋友館を始めて15年目に入りました。葉月が生まれて近所づきあいが始まり、将棋を指せる子ども(親も)が少ないのに気づいて開講以来あっという間でした。一炊の夢とはよく言ったものです。

世の中も将棋界も様変わりしました。この3月には週刊将棋が休刊とのこと。奨励会をやめて「二度と将棋を指すことはない」と蔵書を処分し、働くか勉強するか考えていたときです。お世話になったU先輩から声がかかり、正直いって気は進まなかったのですが、今、棋友館をやっているのもこのご縁。つなぎとめていただいたことに感謝しています。

フィルムカメラにファックスの時代でした。とくにファックスはホテルならだいたいありましたが和風旅館だと装備していないところが多く、ポータブルファックスを背負うように取材に行ったのを思い出します。苦労はありましたが速報を待つ読者の笑顔を楽しみにがんばりました。

ネット社会の現代で週刊は確かに役割をまっとうした感があります。長い間お疲れさまでした。そして、ありがとうございました。

加えれば将棋ソフトの「強さ」に脱帽です。電王戦の結果を見ればプロを超えたと言ってよいでしょう。反対に言えば人間は(将棋に限らず)間違えるから面白いのです。実戦心理の駆け引きを棋友館では教えていきたいと強く思いました。

間違ったっていいんだよ、自分が信じた一手なら。「将棋を通じて人生を有意義にする」ために教えているんだと、ソフトの強さで再確認できました。

本年も過渡期と思います。足元を固めて着実に歩を進めてしかるべく時期に備えたいと考えております。よろしくお付き合いのほどを。